François DRY
Théorie Musicale et Technique Instrumentale d'après les Écrits et les Œuvres des Vihuelistes Espagnols. 1536-1593.
ヴィウエラについて、時代背景、作曲家、作品の解釈、演奏技術、等々。述べられています。700ページもあるので読むのは大変(日本語でも)。
音楽学者のFrançois Dryは16-17世紀の音楽を研究。これはその博士論文。
リュート属楽器の演奏家Gérard Rebours氏のサイトでつい最近公開されました。
2020年4月26日日曜日
La Montfermeil, Rondeau de Mr. de Visée.
モンフェルメイユについて調べたきっかけは、Robert de Visée のLa Montfermeil, Rondeau。
この小さな曲には3つのバージョンが残されている。
Solo:
[Pièces de luth et de théorbe] Ms., copie de Vaudry de Saizenay , 1699.
テオルボ版(p.308)
バロックリュート版(p.64) (テオルボ版から移されたもの)
Ensemble:
Pièces de Théorbe et de Luth. Mises en Partition, Dessus et Basse, 1716.
旋律楽器とテオルボ(通奏低音) (p.44)
この小さな曲には3つのバージョンが残されている。
Solo:
[Pièces de luth et de théorbe] Ms., copie de Vaudry de Saizenay , 1699.
テオルボ版(p.308)
La Montfermeil, Rondeau de Mr. de Visée. (p.308) |
バロックリュート版(p.64) (テオルボ版から移されたもの)
La Montfermeil, Rondeau de Mr. de Visée transp. du Theorbe. (p.64) |
Pièces de Théorbe et de Luth. Mises en Partition, Dessus et Basse, 1716.
旋律楽器とテオルボ(通奏低音) (p.44)
La Montfermeil. Rondeau (p.44) |
Robert De Visée - "La Montsermeil" - M. Marchese
2020年4月25日土曜日
Montfermeil et Les Misérables
Montfermeil et Les Misérables
モンフェルメイユとレ・ミゼラブル
「モンフェルメイユとルイ14世」を調べているついでに知りました。
モンフェルメイユには「ジャン・ヴァルジャンの泉」がある。ビクトル・ユーゴーVictor Hugoの小説「レ・ミゼラブルLes Misérables」の舞台となったことが由来。
(無精、私は小説を読んだことはなく、昔、映画を見ているときは、フランスの何処かの町なんだろうという程度の認識しかなく、この地名は頭には入っていなかった...。)
この泉、かつてはビュイソンの泉 Fontaine Buisson と呼ばれていたがラビムの泉 fontaine de l’Abîme と名付けられた。その後、ビクトル・ユーゴーVictor Hugoの小説「レ・ミゼラブルLes Misérables」の成功を受け、ジャン・ヴァルジャンの泉 Fontaine Jean Valjean と名付けられた。噴水は1968年に破壊されたが1985年に完全に修復された。2006年には樹木園の建設の一環として再開発されている。
Fontaine Jean Valjean |
テナルデイエの宿屋 l’auberge des Thénardier は、コゼットを奴隷のように働かせて、夜には村はずれの泉で水を汲んでこさせていた。亡き母ファンティーヌ Fantine との約束を果たすためモンフェルメイユにやって来たジャン・ヴァルジャンがコゼットと会った場所がこの泉だった。
ヴクトル・ユーゴーはブザンソン Besançon 出身だが、1845年頃のモンフェルメイルをよく知っていたらしい。モンフェルメイユは、今、ビクトル・ユーゴー、若いコゼット、テナルディエらを思い出させる聖地となっている。
出典 reference:
Ville de Montfermeil(モンフェルメイユ市公式ホームページ)
2020年4月23日木曜日
Montfermeil et Le Roi Soleil, Louis XIV.
モンフェルメイユとルイ14世
Montfermeil et Le Roi Soleil, Louis XIV.
パリの東方約17kmにモンフェルメイユ市はある。
Le Roi Soleil, Louis XIV |
Michel de Chamillard (1652-1721) |
モンフェルメイユは12世紀ころには記録があり、歴代の領主の保護下に置かれ、少しずつ発展してきた。中でも、モンフェルメイユ城は、アントワーヌペリシエ卿が建設し(1622-1635年)、ルイ14世の国務卿(大臣)であった大臣ミシェル・ド・シャミヤール (Michel de Chamillard (1652-1721) が1700年に完成させたもの。
モンフェルメイユ城(通称)は、グラン・シャトー (Le Grand Château) と、Rue de l’Église通りを挟んでその北にあるプティ・シャトー (Le Petit Château) の2つ。プティ・シャトーはMusée du Travail de Montfermeilとして現存する。しかし、その南には全く別の現代の建物があり、グラン・シャトーは現存しない。なお、東にあるChâteau des Cèdres de Montfermeilは1640年頃にパリ会計院の検察官Denis Neretによって建てられたものであり、グラン・シャトーではない。
Le Petit Château (Musée du Travail de Montfermeil) |
出典 reference:
追記:
[Pièces de luth et de théorbe] manuscrit, copie de Vaudry de Saizenay , 1699.
Robert de Viseeのこの作品中に、"La Montfermeil, Rondeau"があります。上記の城に関する出来事に何らかの関係があったではと考えられます。
2020年4月17日金曜日
METHOD FOR THE BAROQUE LUTE
日本語版を入手しました。
Tree Editionの英語版と比べると、日本語版は前半のexercise部分は概略同じですが、後半の曲は大分入れ替えられています。その中にはテオルボでしか練習してこなかった曲のバロックリュート版があったので、試しに弾いてみたら大分手こずりました。
日本語版で復習しながら全体を通してみようと思います。新しい発見も潜んでいるはずです。
ところで、英語版の方が紙質は上質なのですが、「くるみ製本」時の接着剤が足りなかったのか、ページがバラバラになってきました。ボンドで補修しておきましょう。
Tree Editionの英語版と比べると、日本語版は前半のexercise部分は概略同じですが、後半の曲は大分入れ替えられています。その中にはテオルボでしか練習してこなかった曲のバロックリュート版があったので、試しに弾いてみたら大分手こずりました。
日本語版で復習しながら全体を通してみようと思います。新しい発見も潜んでいるはずです。
ところで、英語版の方が紙質は上質なのですが、「くるみ製本」時の接着剤が足りなかったのか、ページがバラバラになってきました。ボンドで補修しておきましょう。
2020年3月16日月曜日
使っている楽譜は信用できるか?
何年か前に、ヨーロッパの某国リュート協会からバロックギター曲集を買っていました。MinkoffやS.P.E.Sからの出版物からいくつかの曲を筆写して簡単な解説を加えたものです。
ところが、この曲集ではストラミングの指示の脱落や、オリジナルにはないストラミングが指示されたり、また、音の記号を隣の「線」に書き間違っていたり、音価記号の脱落、甚だしいのは16段ある曲が8段分で打ち切られていたこと等々、低次元な誤りが散在することが分かりました。
ネット上の個人が作ったフリー楽譜は最初から疑ってかかりますが、お金を出して買った「XXリュート協会」の楽譜がこれでは困りますね。責任ある執筆を願いたいところです。
回り道をしないためにも、オリジナルのファクシミリが入手できるならそれを使うのがよいでしょう。
ところが、この曲集ではストラミングの指示の脱落や、オリジナルにはないストラミングが指示されたり、また、音の記号を隣の「線」に書き間違っていたり、音価記号の脱落、甚だしいのは16段ある曲が8段分で打ち切られていたこと等々、低次元な誤りが散在することが分かりました。
ネット上の個人が作ったフリー楽譜は最初から疑ってかかりますが、お金を出して買った「XXリュート協会」の楽譜がこれでは困りますね。責任ある執筆を願いたいところです。
回り道をしないためにも、オリジナルのファクシミリが入手できるならそれを使うのがよいでしょう。
Francesco Corbetta
Baroque Guitarで受講するのは初めてでした。
課題はFrancesco Corbetta の "Varii scherzi di sonate per la chitarra spagnola... Libro quarto." [1648] から Passachaglia と Chiacona.
アルファベートとストラミングの奏法については、バロックギター教本(洋書)を参考に練習してきたのですが、レッスンではアルファベートではない場所でのストラミングについて指摘をいただきました。振り返ってみるとその指摘事項は教本に書かれていませんでした。また、ヘミオラの箇所は意識して弾いたつもりでしたが、曖昧に聞こえるとの指摘。等々。
直接、レッスンを受けることの大事さを痛感しました。
課題はFrancesco Corbetta の "Varii scherzi di sonate per la chitarra spagnola... Libro quarto." [1648] から Passachaglia と Chiacona.
アルファベートとストラミングの奏法については、バロックギター教本(洋書)を参考に練習してきたのですが、レッスンではアルファベートではない場所でのストラミングについて指摘をいただきました。振り返ってみるとその指摘事項は教本に書かれていませんでした。また、ヘミオラの箇所は意識して弾いたつもりでしたが、曖昧に聞こえるとの指摘。等々。
直接、レッスンを受けることの大事さを痛感しました。
2020年3月3日火曜日
2020年2月24日月曜日
Computer Vision & Image Processing
画像処理技術によって画像のノイズを除去することができます。最も簡単な方法は単純に周辺の画素値との平均を取ることですが、何が写っているかに関わらずそれをやってしまうと、せっかくコントラストが高かった部分をボカしてしまいます。
そこで、コントラストの高さとそこからの距離に応じて平均化する重みを変えるBilateral Filterと呼ぶ方法が考案されました。
さらには画素ごとにパラメータを変える改良版のAdaptive Bilateral Filterと呼ぶ方法があり、これをSaizenayに適用してみました。
切り替えて比べて眺めてみると分かりますが、背景のノイズが抑えられ穏やかになっていて、文字・記号は高いコントラストのままなので、浮き上がっているように見えます。
6本の水平線は少しコントラストが低下しているようにも見えますが、背景のノイズが抑えられているので、読み取りやすさという面では問題ないでしょう。というか、6線には高いコントラストは要求されないことが改めて分かります。
対象の画像ごとに、画像の解像度や文字・記号部分の劣化程度、周辺のノイズの混在度合いによって、パラメータを決めていく必要があってこれが少し面倒ではあります。でも一旦決まってしまえば、後は流れ作業となります。MinkoffやS.P.E.S.等は、当時はこのような便利な道具がなかったので、全て手作業でやっていたでしょう。
そこで、コントラストの高さとそこからの距離に応じて平均化する重みを変えるBilateral Filterと呼ぶ方法が考案されました。
さらには画素ごとにパラメータを変える改良版のAdaptive Bilateral Filterと呼ぶ方法があり、これをSaizenayに適用してみました。
切り替えて比べて眺めてみると分かりますが、背景のノイズが抑えられ穏やかになっていて、文字・記号は高いコントラストのままなので、浮き上がっているように見えます。
6本の水平線は少しコントラストが低下しているようにも見えますが、背景のノイズが抑えられているので、読み取りやすさという面では問題ないでしょう。というか、6線には高いコントラストは要求されないことが改めて分かります。
Original Image |
Adaptive Bilateral Filter |
Color to Gray Scale |
対象の画像ごとに、画像の解像度や文字・記号部分の劣化程度、周辺のノイズの混在度合いによって、パラメータを決めていく必要があってこれが少し面倒ではあります。でも一旦決まってしまえば、後は流れ作業となります。MinkoffやS.P.E.S.等は、当時はこのような便利な道具がなかったので、全て手作業でやっていたでしょう。
2020年2月17日月曜日
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