2008年9月8日月曜日

ナットのメンテナンス3


リュートはペグボックスが直角に近く折れ曲がっているため調弦がやりづらいです。

特に、ナットからペグまでの距離が長いと、この間の弦が伸びてしまい、さらに、音を合わせにくくしています。バロックリュートでは6コース、7コースが相当しますが、ペグを回しても、音が安定する位置がスリップして、期待する音程に合わせることができない場合があります。



"Historical Lute Construction" Robert Lundberg(著)ではナットに以下の処置を施すとあります。
①Polish grooves with a fine linen thread and fine pilishing compound.
②Wax the nut with microcrystalline wax and it is finished.

①は効果を確認済みですが、②についてはまだ経験していませんでした。
"microcrystalline wax"は見つけることができませんでしたが、色々調べていると、丁度、この目的のための製品が売られていることはわかりました。Lizard Spit / SLN10 Slick Nutz(写真右)です。
弦楽器ならどんな楽器でも(バイオリン、ギター、エレキギターなど)使えるようです。木やプラスチック、骨などに使えるとあります。ナットの摩擦を低減する天然成分の潤滑剤で、グラファイトが配合されており黒色です。
使ってみました。期待を裏切りません。
バロックリュートの6・7コースに使ってみましたら、ある張力を超えるとナットの位置でスリップする現象が抑えられ、期待する音程に合わせることが億劫でなくなりました。
7コースルネッサンスリュートの7コースのバス弦はペグボックスの外側で巻くようになっているのですが、ナット部分は直角以上に曲がっているため合わせるのが大変でしたが、スムースに調弦できるようになりました。
鉛筆でやってみたときは効果はほとんど感じませんでしたが、焼結カーボンと天然グラファイトの違いだけなのでしょうか。他にも何か入っているのでしょう。市価は2100円でしたが高いとは思いません。
ちなみに写真左はペグ調整用のベビーパウダーです。

0 件のコメント: