2022年1月5日水曜日

Cleaning Technology for Facsimiles

ファクシミリをクリーニングするために開発したソフトウェアを、Web年賀に用いた浮世絵に適用してみました。

ファクシミリでは基本的に「文字」や「直線」のような細いものが修復の対象ですが、絵画ではさらに「面」が含まれます。

浮世絵に適用してみたら、ノイズを抑圧するだけで輝度ムラと色ムラが低減され、鮮明に見えるようになったのは、ちょっと、うれしいです。

Techniques for cleaning up facsimiles have been applied to the UKIYO-E.

Several technologies and their parameters should be applied depending on the type of noises.  In this case, just by removing the noise, uneven brightness and uneven color are suppressed, and the UKIYO-E becomes clearer.


この広重の浮世絵はフランス国立図書館蔵

Original from Gallica


オリジナルは何かに擦れて付着したかのような、または煤けた感じで汚れていますが、ノイズを抑圧するだけで、輝度ムラや色ムラが低減されて鮮明になりました。

PCの大型ディスプレーで見ると違いがはっきり分かります。

Noises Suppressed with preserved signal


カラー画像は綺麗でも、そのままモノクロ化しただけでは薄暗く見えます。

Monochromnized


そこで、コントラストを強調しました。

High Contrasted

さらに、コントラストを強調しました。

暗い部分がつぶれているように見えますが、ファクシミリの文字や線のような対象では、ここまで、または、もっと強調する方が良い結果が得られることがあります。

High Contrasted more

どれかの画像をクリックすると、マウスやキーボードで画像を切り替えられ、比較が容易になります。