2020年6月9日火曜日

Français du 17ème siècle.

LIURE DE GVITTARRE DÉDIÉ AVROY COMPOSÉ PAR ROBERT DE VISÉE, 1682.
にて、「フランス語が整備されていく歴史に詳しくないと、この当時の文章を読むのは容易ではないことが分かった。」と書いた。

そこで、あまり深入りせず、フランス語が整備されていく変遷がわかるものはないかと探してみた。

フランス語の歴史 大学書林
古フランス語文法 大学書林
フランス語史(増補改訂版) 駿河台出版
フランス語史 (文庫クセジュ)  白水社
現代フランス語のできるまで―フランス語小史 白水社
 等々

手ごろな価格の本は絶版となっていて古本を探すしかないらしいが、フランス語史(増補改訂版)を入手した。新本を定価で買えた。


さっそく、17世紀の章を見てみると、

『XVII 世紀の語象に関して注意すべきことは、.... 一見したところ, 今日と同じように使われていても。実は意味に違いがあったり, 意味の強さに無視できない大きな違いがあったりすることはまれではない。』

この本には具体的な記述はない。では、何を見ればそれが分かるのだろう。道のりが長くて途方に暮れそう...。

また、

『つづり字については17世紀の主流は, ... 個人により, 印刷業者によりそのつづり字は不統一であった。』

つづり字の違いは類推可能と侮れない。時制・人称や接続法・条件法などの意味をはき違えてしまう恐れがある。

なお、この本では具体例が辞書的に列挙されているわけではないので、この本を読んだだけでは17世紀の楽譜や資料を読んでいくという目的は果たせない。