2019年5月28日火曜日

Massimo Marchese Japan Tour 2019



1519年5月2日、アンボワーズのフランソワI世のもとで亡くなった偉大なイタリアの天才レオナルド・ダ・ヴィンチ。今年は没後ちょうど500年となることから、世界各地で様々な記念コンサートが開催されています。
2015年に初来日したMassimo Marcheseも、レオナルド・ダ・ヴィンチにちなんだプログラムを披露し、2016年のジャパン・ツアーに続いて、今回は2度目のジャパン・ツアーとなります。
北京に寄り道した後、6月下旬から7月上旬にかけて、国内各地でレオナルド・ダ・ヴィンチの没後500年を記念して、万能の天才 ダ・ヴィンチを称えるコンサートと講演会が、大阪、沖縄、大府、福岡、東京、高知他をにて開催されます。
イタリア文化会館-大阪の支援による全日程が決まりました。
場所や開演時間やプログラム等については、下記リンク先のページを参照ください。

 Duo concert with Nadia Caristi, sopran: 
 June 17 - Pechino, Conservatory, Lecture
       北京
 June 18 - Pechino, Italian Cultural Institute
       北京

 Ensemble Concerts with Nadia Caristi, sopran & Simone Erre, flutes: 
 June 20 - Osaka, Asacom Hall
       アサコムホール
       大阪市北区中之島2丁目3-18 中之島フェスティバルタワー
 June 22 - Okinawa, Hoshizora Community Hall
       那覇市牧志駅前ほしぞら公民館
       沖縄県那覇市泉崎1丁目1番1号
 June 24 - Obu, Obu Culture Communication Hall "allobu"
       おおぶ文化交流の杜 (愛称 allobu)
       愛知県大府市柊山町6丁目150-1
       https://allobu.jp/

 Solo Concerts: 
 June 28 - Fukuoka, Italia Kaikan
       イタリア会館 - 福岡
       福岡市中央区今泉1-18-25
 July 2 - Osaka, Italian Cultural Institute, Lecture
       イタリア文化会館 - 大阪
       大阪市北区中之島2丁目3−18 中之島フェスティバルタワー
 July 3 - Osaka, Kawai Umeda Concert Salon "Jouer"
       カワイ梅田 コンサートサロン「ジュエ」
       大阪府大阪市北区梅田1丁目1番3
 July 5 - Tokyo, Nichi Kyoukai, Lecture
       日伊協会 - 東京
       東京都港区赤坂7-2-17
 July 7 - Tokyo, Lingua Viva
       リンガビーバ - 東京
       東京都新宿区高田馬場1丁目33−6
 July 10 - Kochi, Tiac Hall
       土佐情報経理専門学校 Tiacホール
       高知県高知市上町1丁目3番6号

2019年5月23日木曜日

フレットを巻き直し

フレットを巻き直しました。
がっしり固定されているフレットは気持ちよいねすね。
黄色いフレットマークはポストイットを貼っているだけ。

Gut flets are renewd on my Renaissance lute.
The firmly fixed frets make me feel good.
Yellow flet marks are pieces of Post-it.













Adrian Le Roy, A briefe and easye instru[c]tion




















Adrian Le Roy
A briefe and easye instru[c]tion to learne the tableture to conducte and dispose thy hande unto the Lute.
Englished by J. Alford Londenor.
Imprinted at London by Jhon Kyngston for Iames Rowbotham.
1568

A briefe and easye instru[c]tion to learne the tablature…… は、EEBOやプライベートサイト、Scribdから入手可能だが、どれも実体は同じもの様にみえる。
まず、このファクシミリはこのまま使うには、以下の点でその品質の悪さが障害となる。

1. 誤植
誤文字、位置ずれ、活字が上下逆さま、置き忘れ、コース違い
音価記号(旗)の並行ずれ、誤付点

2. ノイズ(画像品質)
オリジナル曲集の紙質とインク、または、保管状態に起因すると思われるが、裏面の印刷内容が透けて見えている。ただ、裏抜けしたものは表面にと比べて淡いので、たいして判別には問題にはならないが、このファクシミリはマイクロフィルム用に撮影した画像を単純にモノクロ2値化してしまっているので、裏抜けしたものが表面と同じ濃さとなって判読を困難とするページがいくつか存在する。

ということで、このファクシミリの原典、または、この英訳版の元となったフランス語版を探してみた。

Matthew Spring1)によれば、この曲集(教本)はエリザベス1世の治世期(1558 - 1603)にイギリスに紹介するためにフランス語から英語に翻訳されているが、作曲者名が書かれていない。そして、この曲集は唯一、British Library に残されているとあるので、検索してみたが、Reading Roomのコンピュータでのみ閲覧可能とのこと。また、後に追加版として3つ曲集が出版された。これらには作曲者名が明記されている。

Book1 : A Briefe and Plaine Instruction to Set All Musicke of Eight Diuers Tunes in Tableture for the Lute. All First Written in French by Adrian Le Roy. 1574.

Book2 : A Briefe Instruction how to play on the Lute by Tablature, to conduct and dispose thy hand unto the Lute, with certaine easie lessons for that purpose. 1568.

Book3 : The thirde book for the lute conteining diuerfe Psalmes and many fine excellent Tunes which follows the English translation of Le Roy's Instruction . . . for the lute published in London in 1574.

上記3冊は合本されて出版されている(Eebo Editions, Proquest, 2010/7/13)。Book2はA briefe and easye instru[c]tion to learne the tablature…… の前半部分と内容は同じであるが、印字品質の悪さはA briefe and easye instru[c]tion to learne the tablature……と同じである。
幸運にも、3冊の合本と全く同一内容のファクシミリがBNF - Gallicaで閲覧できる。こちらの方はカラー画像なので濃淡があり、裏抜けしてはいるが読み取りやすい。

A briefe and easye instru[c]tion to learne the tablature……が出版された1568以前としてはAdrian Le Roy とRobert I Ballardは1551 ~1567年の間に10冊のリュート曲集を出版している2)。この中のどれかが英訳されたと考えられる。
なお、以下の3冊の存在は確認できるが、どれも英訳の元となった曲集ではない。

I. Premier livre de tabulature de luth, contenant plusieurs Motetz, Chansons, Fantasies, Pauanes, Gaillardes, Almandes, Branles, tant simples qu'autres: Le tout composé Par Le Roy, Adrian. Table, Paris, 1551.

II. Tiers livre de tabulature de luth, CONtenant vingt & vn Pseaulmes, Le tout mis selon le subiet par Le Roy, Adrian. - Paris, 1552.

III. SIXIESME LIVRE DE LVTH, CONTENANT PLVsieurs chansons nouuellement mises en Tabulature / PAR Le Roy, Adrian. .... Paris, 1559.

1568年以降ではあるが、1571年に以下が出版され現存している2)
Livre d'air de cours miz sur le luth. Paris: l'Auteur & Robert Ballard, 1571.

Matthew Spring1)を読み進めると、Le Roy の最初のリュート教本は
Breve et facile instruction pour apprendre la tablature, à bien accorder, conduire et disposer la main sur Luth published in Paris, 1567.
であり、おそらく、これが、A briefe and easye instru[c]tion to learne the tablature…… の元となった曲集であろう。残念ながらこの曲集は失われている。色々探しても見つからなかった理由はこれだろう。

ということで、幾つかのページについては、画像編集ソフトを使って修正してみた。

1) The Lute In Britain: A History Of The Instrument And Its Music. Matthew Spring, 2006.
2) Luth et luthistes en France au tournant du XVIIe siècle (1571-1623). Alexis Risler, 2004.




2019年4月14日日曜日

Early English Books Text Creation Partnership

ファクシミリに書かれている文章の印字品質は、修正が必要ない程度の良いものから、スペルさえも分かり難いものまで、色々ありますね。
英語限定のようですが、それらをテキスト化して読みやすくするプロジェクトがあるのを見つけました。おそらく、Early English Books Online(EEBO)から出版されているものなら、テキスト化されたものが揃っているのではないでしょうか。

Early English Books Online(EEBO)
Early English Books Text Creation Partnership

Adrian Le Roy の "A briefe and plaine instruction" はロンドンで出版された英語版なので、テキスト化されています。ファクシミリの印字品質はすごく悪いので、テキスト化は有難いです。


ただ、EEBOから出版された"A briefe and plaine instruction" は、シリーズ用の本のサイズに収めるためか、横方向にのみ縮めてしまっているので、読み難いのが残念な点です。























2019年4月11日木曜日

画像補正 image correction

2ページ分を1枚の画像に収めているファクシミリは幾つもありますが、そのままA4用紙で横置きに印刷しても、小さくて見にくいものになってしまいます。
そこで、画像を左右に2分割して切り離し、ついでに、並進・回転補正+ノイズ除去を行ってみました。2ページ分をA4用紙縦置きに印刷すると、ちょうど良くなります。


2019年3月29日金曜日

譜面台

気分一新のため、自宅専用の譜面台として「アリアAMS-301B」を購入しました。作りはしっかりしています。2.8kgもあるので重いですが、その分、安定性もあります。
写真で細部を比べて見ても「キクタニOMS-01」と同じ物のようです。なのに、価格はアリア製の方が安く、ほぼ半額です。価格設定を間違えていないか心配してしまいます。


2019年3月19日火曜日

Familiar keywords

なじみ深いキーワード Familiar keyword
国と時代とで名称(スペリング)が微妙に異なる。
言語の違いが主。
中世のラテン文字にはJ, U, Wがなかったこと。現在では母音と子音という明確な区別がある"J"と"I"、"U'と"V"、"F"と"S"は区別されなかった。
ミス・スペルと思われるものも(オリジナルの間違い、書誌作成時のミスなど)。

lautẽ, laute, laúd, lautten, lavto, lavtto; leuto; livto; luce, luit, lute, lut, luth, lutniowa; lvth, luvto,

arch-lute, archlute, archluth, archiluth, arciliuto, archilaúd,

thorbo, théorbe, tiorba, theorba, tieorba, theorbe,

chitarone, chittarone, chitarrone,

chitara, chittara, chitarra, chttarra, chittarriglia,

guitar, guitare, guittare, guittarre, ghitarra, guiterre, gvitarra, guittarre,

vihuela  --  "Only One" !?


2019年3月12日火曜日

「荒井楽器」の社長が永眠されました。

名古屋の楽器店の中で知る人ぞ知る「荒井楽器」の社長が永眠されたとの連絡を奥様から頂きました。(「荒井貿易」ではありません。「荒井楽器」です。)
亡くなられたのは昨年末でしたが、喪中のご連絡が間に合わなかったと思われます。こちらからは年賀状をお送りしてしまうという非礼はことをしてしまいました。
ご冥福をお祈りします。早々に、お悔やみに参りたいと思います。

荒井社長は大変温厚な方で、学生時代に色々とお世話になってしまいました。
クラシックギターのラミレスを仕入れ値で、しかも、金利なしの分割払いで購入させていただいたり、店でギターを購入していただいた子供たちのギター講師をさせていただいたり、慰安旅行に連れて行っていただいたり、......。
さらには、息子が高校時代にギブソンのレスポール・ジミーページモデルを、私がラミレスを買った時と同様にして購入させていただきました。親子2代でお世話になりました。
Youtubeにアップしていた動画"Whole lotta love to Gisbon & Les Paul"は今は見られなくなっていますが、荒井社長が動画をご覧になっていただいていたら、さぞかし喜ばれていただろうと思われます。

(息子に内緒でスクリーンショットを)















2019年1月29日火曜日

iPad

以前は楽譜をPDFに変換して表示していましたが、最近はパワーポイントを使っています。ペダルでスライドを送ったり戻したりします。アップル・ペンシルで書き込みも。


















2019年1月26日土曜日

Recueil Air de cour,1600.

まだ見たことのないAir de courの歌曲集を偶然に見つけました。
侯爵シャルル3世による全3部で構成された厚い本。
題名:Chansons de Charles, duc de Croy et d'Arschot...
作者:Charles III de Croÿ (1560-1612), Contributeur
日付:1600
所蔵:Bibliothèque municipale de Valenciennes

Ville de Valenciennes:ベルギーとの国境近くのフランスの街(スペインのヴァレンシアではない)。
Arschot: Bruxellesの北東の街
Croy: Besançonの南東のスイスの街?!